俺はFTMだ。
俺と言う器で今日も生きて行く。
なんでもない「今」を残していこうと思う。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 久しぶりにエクセルを立ち上げ、キーボードに向かうな。 ネット、全く繋いでいなかった訳ではないけれど、ボーっとカーソルをスクロールさせてただけ。 ……俺には、ただ祈るしかできなかった。 *** *** 実家からの電話は俺をいつもビクつかせる。 この日の電話は特別だった。 「お父さん、死ぬよ。」 「……は?どういう事?」 吹っ飛んで家に帰り、詳しく話を聞いた。 父は癌だった。 しかも転移をして肝不全も併発していた。 余命二週間。 あまりにも唐突な宣告だった。 家族は混乱し、一番衝撃を受けていたのは意外にも仲違いをしていた妹だった。 黄疸、腹水、浮腫、味覚障害、声のかすれ。 俺が久しぶりに見た父はあまりにも変わり果てていた。 宣告から三日後、母が不眠と精神疲労で倒れ救急車で運ばれた。 妹夫妻が駆けつけ、対応してくれた。 俺は宣告から一週間後で仕事の契約が切れる予定だったのでそれまでは妹夫妻に任せ、 契約終了その足で実家へ駆けつけた。 そこから24時間体勢で交代の泊り込み看病がはじまった。 できる事は何でもした。 臓器二つイカレていても、もしかしたらと望みをかけ東京までワクチンも取りに行った。 母も安定剤を飲みながらも毎日父の病室へ足を運んだ。 そして……父は入院後43日で息を引き取った。 死に目に会えたのは、俺と……Snowだった。 徹夜の泊り込みが数日続いていて参っていた俺を見かね、 Snowも一緒に泊り込んでくれて交代で父を診てくれるようになって5日目の事だった。 真夜中だった。 父は静かに死んだ。 さっき変えたばかりの水枕の氷が溶けて沈み、父が「嘘だよ」と目を開けるような錯覚を 俺は起こした。 母に電話した後、ようやく俺の頭は理解し声も無く涙が溢れ出た。 病棟はとても静かで、俺達だけが動いている。 看護婦も、先生も、ようやく駆けつけた家族さえも、 病室で心電図を付けられている様も、全てドラマの中の一コマと全く同じで 「 御臨終です 」 医者にそう告げられ、看護婦一同頭を下げられた時に 俺は追い討ちをかけられた様に再び涙が溢れ、現実なんだと認めざるを得なかった。 *** *** 葬儀は思ったよりもかなり盛大になり、父の偉大さを今更知る事になった。 そして、未だにまだなんだかんだと色々忙しい日々が続いている。 とりあえず、俺は運良く(?)無職な為、実家に極力泊まり、母の傍にいるようにしている。 これからする事、考える事が山積みだ。 詳しい話はおいおい残していくとして、まずは近況報告です。 一気に書こうなんて沢山ありすぎて無理だ。 仕事人間で、あまり家に居ない父親だった。 実家に帰っても何も景色は変わらない。 ただ、和室に父の御霊屋(家は神道だ)を見ると、父はもういないんだと思いなおす。 俺の父親は貴方一人だ。 お父さん、お疲れ様ね、今までありがとう。 俺、頑張るよ。 にほんブログ村 PR ● コメントフォーム |
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FTM。
like:平和、孤独、動物、PC dislike:争い、騒ぎ、目立つ事 彼女有:HN「snow」 大事な人が出来てからの方が 自分の体と心のギャップに苦しんだ。 コメ、リンク、相互リンク大歓迎です。 是非、仲良くしてください^^
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