雪。

昨日は昼くらいから大粒の雪が舞落ち、辺りの景色を真白に染めた。
帰りにDVDでも借りて帰るか、と同僚が笑いながら言った。
明日が休みだと見越しての台詞である。
俺は笑いながら窓際に立ち改めて外の景色を眺めると、その白さに圧巻されてしまった。
俺が住んでいた町ではこんな景色は見た事が無い。
俺は雪が好きである。



帰り際また少し違う細かい雪が降り出した為、定時であがらせてもらった。
そして、いつも通る帰り道を少し変更した。
しばらく走ると田んぼ景色の真ん中にマンションの様な大きな建物。

Snowの職場である。

帰り道、Snowが働いている地域の道が凍っていたり、雪が凄かったら一緒に帰ろうと様子を伺いがてら
通ってみたのである。
運転の苦手なSnow、きっとパニックになるに違いない。

俺の働いている地域は山奥な為、雪が凄くて心配だったが、
Ｓnowが働いている地域まで降りてきたら車道が雪で消えていなかった。
相変わらず雪は降り続いていたが、大丈夫だろうと職場を横目に俺は自宅へ向かった。



自宅くへ着いた頃上司から電話がかかってきた。
無事に着いたか、明日は道路が凍るようなら無理して会社に来なくていいからという事だった。

Ｓnowは大丈夫かな、俺は思った。
誰かは誰かに支えられている、心配してくれる人が居る事はありがたいなぁと思った。


Ｓnowが今、少し風邪気味で調子が悪いんだ。
早く良くなるといいな。


俺は少しだけ、明日の朝道路が凍って会社に行く時間を遅らせられますようにと願った。


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