俺はFTMだ。
俺と言う器で今日も生きて行く。
なんでもない「今」を残していこうと思う。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 「おじょー、今の花ってなんだ?」 「ん?」 職場の俺と仲のいいKさん。 休憩のサイレンと共に俺の所に歩いてきてこう聞いてきた。 ちなみにKさんからは何故か俺は『おじょー』と呼ばれている(笑) Kさんは大きくて、口ひげを持つ山小屋に住んでいるような男だ。 そんな人から見たら俺はどうあがいても『おじょー』なんだと思う。 ま、そんな事はどうでもいいのだが。 「いや、花束をね。」 「うーん、なんだろうなぁ。。。」 「娘の命日なんだ。」 「ああ、そうか、、、」 Kさん、実は結婚していない。 とある女性に騙されて、というか、旦那が居る事を隠されていて知らずに付き合っていた。 その女性はフィリピンパブで働くフィリピン女性20代、おそらくパブで知り合ったんだと思う。 Kさんは40代。 そして、そのフィリピン女性の本当の旦那は70代。 その旦那と女性の間には子供が二人居る(これも?が浮かぶが) フィリピン女性の旦那にKさんの事がばれて、職場に怒鳴り込まれ前に働いていた職場を辞める事になり 今の俺んとこの工場長の計らいで、同じ会社だが県を変えてこちらに引っ越してきてこの職場に来た。 俺は、派遣時代にKさんに色々仕事を教えてもらっていたのでまさかKさんがこっちに来るとは思ってなかった。 一年後に見たKさんはすっかり痩せてしまっていた。 なんでも、フィリピン女性が妊娠して早産で子供が生まれたんだが それはKさんの子供だという。 フィリピン女性とKさんは県を3つも離れた場所に住んでいて、Kさんは毎日仕事をしている為 逢えても月一回か2回だろう。 それでもKさんの子供だと言い、旦那に言えないから病院代が払えないので払ってくれと言われたという。 お金がないKさんは自分の保険を解約してお金を作りその人に持って行った。 その旦那に怒鳴り込まれた為、職場を辞めざるを得なくなったKさんは彼女の住む県へ行き 保育器に入る我が子を毎日毎日何時間もガラス越しに見ていたという。 結局子供は死に、Kさんはショックで食事が喉を通らずガリガリに痩せてしまっていた。 3つも離れた県 逢うのは月1~2回 フィリピンパブに勤める20代のフィリピン女性 はっきり言って俺はKさんの子供ではないと思う。 二人がどんな風に愛し合っていたかは俺は全く知らない。 しかし70代の旦那の子供ではないにしろ、Kさんの子供とも考えにくい。 彼女の職業柄沢山の男性と知り合うだろう。 ここでしか言えないが、Kさんは残念ながらいい男とは言えず全くモテそうなタイプではない。 しかも前歯が全部ない(関係ないか ただ、すごくいい人だ。 俺にこの話をしてくれた時、「早く子供産めよ」って笑いながら言われた。 俺は複雑な思いでそれを流したのを覚えている。 Kさん、自分の子供が産まれて嬉しかったんだなってすごく伝わってきたんだ。 彼は自分の子供だと信じている。 もしかしたらそうかもしれないし、そうではないかもしれない。 でも、彼は信じている。 「気を付けて行っておいでよ。」 俺には否定する権利もないし、どうこう言う立場にもない。 子供が死んだのは事実だし、それに花を手向ける人間が居る。 ずっと心で想っている人が居てくれるならその死んだ子は幸せなのではないだろうか。 信じていれば事実である。 事実のままでいいのではないかと思う。 今週末、彼は花束をマリア像の前に置き心から祈るだろう。 きっと、それでいいんだと思う。 にほんブログ村 PR ● コメントフォーム |
カレンダー
プロフィール
HN:
deep-lush
性別:
非公開
趣味:
ドライブ
自己紹介:
FTM。
like:平和、孤独、動物、PC dislike:争い、騒ぎ、目立つ事 彼女有:HN「snow」 大事な人が出来てからの方が 自分の体と心のギャップに苦しんだ。 コメ、リンク、相互リンク大歓迎です。 是非、仲良くしてください^^
カテゴリー
カウンター
最新TB
ブログ内検索
フリーエリア
|