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俺はFTMだ。 俺と言う器で今日も生きて行く。 なんでもない「今」を残していこうと思う。
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一昨日は5時間残業だった為、Snowに逢う事ができなかった。

家に帰ると、誰も居ない冷たい部屋で、
聞こえるのは小鳥のさえずりのみ。 

いくら遅くなったといえど、次の日の仕事は予定通りにある。
辺りの明るさに不安を感じながらも
俺は少しでも睡眠を取らなければ、と歯を磨いて速攻で床に着いた。

目覚めてからもいつものように余裕はなく、
冷蔵庫に入っているSnowの昼飯だけが癒しだった。

丸一日Snowに触れる事無く、またいつもの仕事場に居た。
あまりにも同じ風景に、あの日から時が進んでいないような錯覚を覚えてしまう程。
こんなにSnowに触れる事がない日など一年に数回あるかないか。 

俺はSnowの感触を、姿を、柔らかい膨らみを想像しながら
とにかく時間を送っていた、早く終われと。 



そうだ、今日は早く帰ればSnowに逢える。
昨日とは違うんだ。 



*** ***



その数時間後、俺達はいつもの布団の中に居た。
俺とSnowは横を向きくの字に重なり合い、俺の手は上からぐるりとSnowの胴体を回り
反対の骨盤をしっかり掴んでいた。
その上からは『離さないでね』と言うかのようにSnowの両手が重ねられていた。 




「幸せだな……」 




少し逢わなかっただけなのに、こうして抱きしめている事がこんなにも幸せだなんて。 


一週間に1回しか逢えない二人、
一年に数回しか逢えない二人、俺はそんな愛し合う人達の辛さを思い切なくなった。
パイレーツオブカリビアンの二人はどんだけだとため息をついてしまった。 




「生理になっちゃった……ごめんね?」 




俺の言葉に答えるように、Snowが後ろ向きに小さく言った。

Snowが謝る言葉の先には、週末も生理のまま迎えるという事だ。 

という事は……エッチができない。 

でも、そういう言葉を言うという事は、少なからずSnowも楽しみにしていて
気にかけていたという事だ。 




「しょうがないよ^^」 




俺はSnowの首筋に小さくキスをした。 

嬉しくて、凄く愛しく感じた。 



目が覚めると、既にSnowは仕事に行ってしまい居なかった。
『行ってきます』と寝ている俺にキスをしてSnowはいつも行くのだが、
Snowが起きだした事も、キスをしてくれた事も、俺は全く気付かなかった。 


それだけ熟睡できたという事か。 


俺の体は、Snowが重要な安定剤らしい。
というか、Snowで出来ているというか(え) 


当たり前の毎日を、大切に過ごさなきゃなと思った俺なのでした。

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ドライブ
自己紹介:
FTM。
like:平和、孤独、動物、PC
dislike:争い、騒ぎ、目立つ事

彼女有:HN「snow」

大事な人が出来てからの方が
自分の体と心のギャップに苦しんだ。

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