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俺はFTMだ。 俺と言う器で今日も生きて行く。 なんでもない「今」を残していこうと思う。
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布団の中で隣に彼女が寝ている時に、欲情するのはどうしようもない。 

とある二日間、慌しい中彼女に誘われ、その気がなかった俺に火が付いた時に
仕事に行かなくてはいけない時間になったりして寸止め状態が続いていた。

出かけなくてはならない五分前まで理性は吹っ飛び、
まるで一昔前の漫画の主人公のように食パンを口にくわえダッシュ的な光景。 


俺はどうせするなら時間をかけたいし、かかるのが分かっているから
仕事前10分なんかに誘ったりなんかしない。
どこかのドラマやエロビデオみたいにいきなり突っ込んでおしまいなんてそんな簡単なものじゃない。
ましてやSnowにスイッチが入るまでの時間を知っている俺は絶対にしない。
が、しかし困った事にSnowはギリギリでする感覚が燃えるらしく
俺がバタバタで出て行くのが面白いらしい。 


*** ***


やっと時間が取れたその日、俺はSnowの腰へ手を伸ばしてぐっと自分の身へ引き寄せた。
溜まっていた俺は、がむしゃらにナイティを下へずらし足の指で引っ掛けて
ものの数秒で脱がせながら柔らかい胸へとかぶりついた。
そんな激しい俺に応える様に可愛い声を出すSnow。

その時俺は、Snowに襲い掛かる変化に気付くよしも無かった。 



「Lush、痛い……もっと優しく触って?」 



頭上からそう言われハッと我に返った俺は、Snowに優しくキスをした。
ここから二人でのSEXの始まりだ。 

結構長い時間かけたのではないだろうか、キスにも段階がある。
俺は優しいキスから激しいキスへ自分の気持ちの高ぶりと共に変化させていくうちに、
ある事に気付いた。 


何回舌を入れてもSnowの歯が邪魔をするのだ。 


徐々に頭が冷静になり、純粋に舌を入れ歯をこじ開けようとするが動かない。
唇を離しSnowの顔を見た俺は愕然とした。 



Snowは寝ていた。 


俺の唇が離れた事も気付かずに。 



暫くSnowの顔を見ていた俺だが、徐々に腹が立ってきてしまった。 



「なんかバカみたいだ。」 



俺がそう言って上体を起こした時と同時にSnowが目を覚ました。 



「あぁっ……!ごめんなさい~><」 



俺が怒っているのを読み取ったSnowは言い訳の言葉を眠そうに並び立てた。
どうやら既に初めから眠たかったらしい。
でも、俺にも応えたかったらしい。

……。 



じゃぁ、脱がす前にそう言えよ!今日は眠たいからって!
そう言ってくれれば期待なんかしないからさ!
Snowの時だけその気にさせて、俺の時はこんなのってずるいよ! 


子供のような反発が頭の中をグルグル回る。
俺ばっかり弄ばれているなんてずるいよ。 

感情や性欲はお互いが同じ想いを持っている訳ないのに、
Snowは特に性欲が少ない子だって分かってるはずなのに。 



頭の中で破裂した感情や考えが、涙となって流れ落ちた。
嗚咽する訳でもない、ただ大量の塩水が俺の目からボトボトと落ちた。
それに気付いたSnowが慌てて起き、「ごめんなさい」と泣きそうな声で俺を触った。 



何で俺は不器用なんだろう。 



裸のSnowを力ずくで寝かせ、布団を力いっぱいはぐり投げた。
暗闇に月明かりだけで浮かび上がる彼女の白い体。
俺は何も言わず、その裸体を眺めた。
不安そうに、でも金縛りにでもあっているかのようにじっとしている彼女。
暗闇でのやり取りが長くて、きっとお互いの目は黒にすっかり慣れて
相手の表情がはっきり見て取れたんだろう。
やがて俺はSnowの鎖骨に指を置いて、上から下へゆっくりとなぞった。 


全く涙は止まらなくて、もどかしさと、苦しさと、疑問と、その答えと…… 

自分の頭の中で色々言いたい事がうまくまとまらなくて…… 

今、口をそういう方向で開いたらSnowを傷つけてしまうと分かっていて…… 

それよりも、涙で声が上手く出るか心配で…… 


指が骨盤に辿り着く頃、俺は一言だけ伝えた。 


その一言で、俺の気持ちの全てが伝わるといいなと願いを込めて。 





「Snowの身体はね……それだけ魅力的なんだよ……」 




再びごめんさない、とSnowが言った。
そして優しく抱きしめてくれた。

俺の方こそ、子供みたいで、ごめん……。

 


表現する形は変わっても、何度もぶつかる問題。 

でもしょうがないよな、お互い分かり合えればそれでいいよな。
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ドライブ
自己紹介:
FTM。
like:平和、孤独、動物、PC
dislike:争い、騒ぎ、目立つ事

彼女有:HN「snow」

大事な人が出来てからの方が
自分の体と心のギャップに苦しんだ。

コメ、リンク、相互リンク大歓迎です。
是非、仲良くしてください^^
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