真夏の太陽とトランス心。

明日からお盆休みに入ります。
俺は纏まった休みがあるけれど、Snowは介護だからどうしても難しい。
でも、なんとか三連休で何処か泊りがけで行きたいねって盛り上がってる（特にSnowが）


***　***


昨日は暑かった。
顔から首から身体から汗が伝うのが分かるほど。

午前10時の休憩を知らせるサイレンが鳴り響く。
俺はお茶を貰うために事務所へ足早に向かった。
このままでは干からびてしまう。


事務所まであと数メートルの所で同僚のK君に呼び止められた。
K君は俺と同じ年だ。



「Lushさーん、見て見てこれ！わははは！！」



いきなりK君は俺の目の前で着ていたTシャツを脱ぐと雑巾のようにそれを絞った。
ジャバーッ！と水道の蛇口をひねって出た水のように汗が地面へ流れ落ちた。



「うわー！汗？！すごいねー！」



そう答えながら、俺は彼がとてもまぶしく見えた。

炎天下の中仕事を一生懸命している為黒く焼けた肌。
均衡のとれた逆三角形の体付き。
鍛えられた腕は少し力を込めるだけで筋肉が盛り上がっている。
細い腰から少し覗くトランクス（ボクサー？）のゴム。

そして、何より、平らな胸。


俺が望む物がそこにあった。

根本が違う。

自分の身体を昔より諦めに近い感じで認め始めた俺の心は少し痛んだ。

俺だって、このくそ暑い中周りを気にする事なく上着を脱いでドバーッと水でもひっかぶりたいよ。



よし、一つだけ悪あがきをさせてもらうとするか。



背だけは俺のが勝ってる！



……はぁぁぁぁ……（ため息）


しゃーない！俺なりに頑張るしかないか！！

くそー！うらやましいよー！
 
にほんブログ村