俺はFTMだ。
俺と言う器で今日も生きて行く。
なんでもない「今」を残していこうと思う。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 俺は、父親に病名を告知できなかった。 先生は、告知を勧めた。 でも、俺は言えなかった。 先生は言った、「人間そんな弱いものではないよ、残された時間で何ができるか考えさせてやれ」と。 先生?後二週間の人間に酷ではないですか? たかが二週間、自分の死について追い詰められた現実に向き合う前にさよならしない……? 弱い心に、恐怖に父は負けたりしないだろうか……? 手術の必要があったなら、せめて三カ月あったなら…… 俺は告げてたのではないかと思う。 現実を受け入れ、前向きに考える時間があったなら……二週間は短すぎるだろ…… 心は健康の大元となる場所。 とある実験で両眼隠しされ、椅子に座らせられた人間がいた。 肘に置かれたその人の腕に一滴ずつ水を落としていく。 ぽた、ぽた、ぽた、ぽた そしてその人の耳元でこう告げるのだ。 「これは、あなたの血液ですよ」と。 その後、その人はそのまま死んでしまった。 時に心は体に致命傷ともなる負荷をもたらす。 告げていたなら、俺は二週間も持たなかったのではないかと思っている。 声の出ていた時、父は言っていた。 「仕事に行くんだ、6月から」 俺はほほ笑んだ。 「うん、そうだね」 この気持ちが父を奮い立たせていたんだと思う。 すでに臓器が二つ機能停止してしまっている父を。 俺は告知しなかった事を後悔していない。 これは独りよがりの考えなのかもしれない、告知した後、俺は父の前で 普通にしていられたのか、居られないから自分を守るために言えなかった? 父は俺が思うより心が強かったのかもしれない、告知していたら父は根性でもっと長く……。 双方の考えが頭をぐるぐる回るんだ。 良かったのか、悪かったのか。 でも、一番大事なのは、俺は生きているんだって事。 現に生きているんだから、まだ人生という道は続いている。 父の墓の前で話をするんだ、言えなくてごめん、Snowの事も言えなくてごめんって……。 生きている俺が元気じゃないと、きっと父は悲しむ。 両親の死は殆どの人が経験する事。 俺なりに乗り切っていかないと、そう言い聞かせグルグル回る思考に蓋をする。 人の死に直面し、様々な気持、大事な事を教えてもらった。 人間的に成長できた気がする。 ありがとうお父さん。 そっちの世界はどうだい? またこうやってぐちゃぐちゃ考え込む事があると思うけど、 自分なりに乗り切ってみせるから暖かく見守っていてくれな。 にほんブログ村 PR ● コメントフォーム |
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like:平和、孤独、動物、PC dislike:争い、騒ぎ、目立つ事 彼女有:HN「snow」 大事な人が出来てからの方が 自分の体と心のギャップに苦しんだ。 コメ、リンク、相互リンク大歓迎です。 是非、仲良くしてください^^
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